脳脊髄液減少症とは?

 主な発症原因に、交通事故やスポーツ時のような外から受ける衝撃があります。 それらによって脊髄液を満たす硬膜が一部壊れ、液が漏れます。 個人差があり、自覚症状が現れるのは、2週間後、1ヵ月後、3ヵ月後と月日が経ってから出る傾向があります。
 症状は複数にあります。
どんな症状が?参照) 個人差があり、日替わり、時間ごとに、気圧変動により、症状の出方が違います。 どんな症状が?のページで挙げられている諸症状がある方で、複数の医療機関を受診したにも拘らず、症状緩和が見られない方は、脳脊髄減少症を疑う必要性があると思います。 
 始めに述べたように、時間が経ってから症状が出る傾向があるので、この病を発症していることに気づかず、安易にみて後々大変な思いをするケースがただあります。
 治療を受付けている病院では、主に以下の検査によって診断します。

診断   1.RI脳槽・脊髄液腔シンチグラフィー
2.頭部MRI
3.MRミエログラフィ

この病の検査治療は、脳神経外科医が主に行っています

 日本全国で、この病症の潜在患者は20〜30万人いると言われています。 しかし、この病の存在を知らなく、日常生活に支障をきたしながらも、懸命に生活を送っている方々がいます。 その人々を含めると、100万人はいると予測されています。 

 もしご自身が、家族が、親友や知人の身に起きた時、少しでも早い対応がなされれば、心身に生活にも負担は軽減できます。 社会復帰も早いです。 どうか、皆さんの大切な人を守る為にも、その豊かな経験にこの病の知識をも植えつけて頂きたいと願います。

 2007年4月に厚生労働省から研究を進める大学医学部(研究班)に研究費2,500万円が渡りました。「この病は実在するのか?」から始まった研究はその存在が医学的に認められ、2011年10月に漸く診断基準が策定されました。世界で最初の診断基準になります。「気のせいだ」「心の病だ」等と言われ、ドクターショッピングをしてきた患者にとっては、光をさす出来事でした。

 100万人。 この人々が社会復帰するならば、国は何十兆、それ以上の額の利益を生むと言われています。 言葉を変えると、今皆さんは、知らず知らずその額を背負って生活していると言えるのではないでしょうか? まずは患者へのご理解を第一歩に、前に歩み頂けたら大変嬉しいです。

 数年前まで完治が難しいとされてきましたが、根気よく適切な治療を受け続けた患者が、最近は完治・治癒をしたという報告が増えてきています。また早期発見・早期対応により、短期間で症状緩和し社会復帰する方も多くいます。


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